第2回国際木版画会議 特別企画展 「木版ぞめきー日本でなにが起こったかー」

会場:
東京藝術大学大学美術館
期間
2014年8月30日(土)〜 9月14日(日)
休館日:
9月1日(月)
開館時間:
10 : 00 - 17 : 00(入館は閉館の30分前まで)
観覧料:
無料

日本の水性絵具による伝統木版は、極東の地で和紙と共に成熟を重ね独自な形で発展を遂げました。いつしか「日本の文化」と言われるようになり、伝統として今に繋がっています。和紙と水性絵具が触れることで出来上がる、柔らかくユニークな木版が確立したその周辺で人々は、心を揺らし魅了されました。木版は時代時代で人々を騒がせた、いや、木版を以て人々が「ぞめいた」のです。そんな木版を獲得した日本で、いったい何が起こったのでしょうか。

現在世界的に木版画制作者が増加している状況に応答するように、アーティストの視点から材料や技法に焦点を置き、歴史的学術的陳列から解放することで、「なぜ、ユニーク」で「どうして面白いのか」を検証し、木版の持つ本質的な魅力に迫ります。展示室を7つのテーマに分け、それぞれに作品や関連したモノを陳列展示することで木版を、より多面的に紹介し制作者・鑑賞者の双方にとって新しい発見の場となるように構成します。

1.「Great Japanese Nude」
「裸婦」。古くから絵画のテーマであったこの問いに、木版で如何に挑むか。
2.「ぼんまわし」
千社札、ポチ袋といった木版を背景に持つ日本文化を紹介。
3.「手に取りたくなる木版画」
木版印刷の原点とも言うべき江戸〜明治期の本を、藝大附属図書館所蔵と芸艸堂(うんそうどう)コレクションから公開展示。
4. 「木版源氏物語」
戦前・戦後にかけて行われた一大プロジェクト、国宝源氏物語絵巻の木版による複製を紹介。
5.「大学美術館コレクション」
東京藝術大学大学美術館が収蔵している、木版で制作された作品群を一堂に公開。
6.「彫/摺/場」
木版制作の現場に着目し、会場に伝統職人の仕事場を再現。
7.「大未来予想図絵」
現在活躍している作家を取り上げ、木版の「今」を紹介。
特別プログラム:アダチ版画研究所による伝統木版職人デモンストレーション
① 8月31日(日)13:00~15:00
② 9月12日(金)13:00~15:00